唯一無二の和田アキ子
FirstUPDATE2005.2.25
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疲れのあまり、いつのまにか寝てしまいました。お陰様でリフレッシュできましたので、少しばかりフンドシを締め直していきたいと思います。

今日は和田アキ子のことなんぞを。
けっこうふつうの会話の中で「和田アキ子は歌が巧いのかヘタなのか」という議論がされていますが(←そういうことにしておいてください)、アタシはずばり「巧い」と思っています。正確には「上手い」と書いた方がいいんでしょうが。
この人の音域の狭さや、ピッチ(音程)の不安定さは、今更言及するまでもありません。しかもハ行をやたらと強調した歌い回し。これらはほぼ坂本九と共通する部分です。

しかしですね、「坂本九の歌は酷くて」などという人はいないでしょう。だって坂本九は坂本九の世界を完璧に構築していて、しかもすでに故人なので、まわりがさわりようがないからです。
その点和田アキ子はさわりやすい。生きているってのももちろんあるけど、一般の人からみれば、あくまでバラエティタレントですし、つっこまれやすいことも度々いっている。結果「エラそうなことをいってるけど、たいして歌うまくないじゃん」となってしまうのではないかと。

別に和田アキ子を弁護するわけじゃないけど、たしかにピッチは悪いけど、リズム感はさほど悪くない。そうなるとピッチの悪さも武器になって、さらに声の魅力と相まって、余計にソウルフルに聴こえてしまうんです。
実は和田アキ子って、けっこう幅広い歌手ですよ。声が中性的でしょ。だから恋愛の歌をうたっても臭みがないし、スケールの大きなバラードから、ホームソングのたぐいもうたえる。でもそう思っている人は少なそうですね。

和田アキ子といえば「元祖R&Bの女王」ですが、初期のR&B歌謡はどれもすばらしい。はっきりいって楽曲的には全然安定していないのですが、不出来な楽曲でも和田アキ子の魅力で成立させている場合が多いんです。
オリジナルでズバ抜けているのは、やっぱり「どしゃ降りの雨の中で」と「あの鐘を鳴らすのはあなた」ですね。デビュー2枚目の「ボーイ・アンド・ガール」とか、例の「ハッ!」というヴォイスをフィーチャーした「古い日記」もいいけど、「どしゃ降りの雨の中で」と「あの鐘を鳴らすのはあなた」の音のクオリティの高さは「日本でもここまでの音がつくれるんだ!」といった意地のようなものすら感じます。

しかしオリジナルに限らないのであれば「DYNAMITE SOUL WADA AKIKO」に収録されている「スピニングホイール」と「黒い炎」(ともにライブ盤)は圧巻の一言です。これだけ「イヤー!」「オーライ!」がサマになる人はそうはいない。ふつうならこういったアドリブはもうちょっと浮いてしまうものなんだけどね。
とくにこれらのカバー曲を聴くとよくわかるんだけど、どれも完全に「和田アキ子の世界」をつくりあげているんですよ。まるでオリジナルにすら聴こえてしまう。
カバーですらこうなんだから、オリジナル曲に至っては、もう和田アキ子がうたわないと意味がないとすら思わせる。

カラオケで和田アキ子の曲をうたう時は、完全に物真似、いや物真似というより和田アキ子になりきらないと、まわりは聴いていられない。間違っても「古い日記」の「ハッ!」で照れたりしちゃいけません。まるで表現できない何かをすべて「ハッ!」に託すつもりで叫んでみてください。
きっと悩みなど吹っ飛ぶと思いますよ。

あれ?何について書いてるんだっけ。まぁいいか。

何度も書いてるように、上手い下手なんて売れるための手段でしかないんだからさ、仮に下手でも売れたのなら他に何を望むのかって話でして。
つかジャニーズにも共通して言えることだけど「歌が下手なのに売れた」って、これは逆に考えれば歌以外の下駄が如何にすごいかの証明のようなもんで、ましてや容姿で売ってたわけじゃない和田アキ子が売れたって、何かある、と思わない方がおかしいんですよ。
え?それは○○とか△△とかの力?もういい。お前とは話したくない。あっち行け。




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