最初、この報(現注・つまり「ドラえもん」声優全入れ替え)を聞いた時は「そんなことをするぐらいなら、アニメを終了させればいいのに」と思いました。
これまでにも、最近のアニメ「ドラえもん」の出来の悪さとスタッフのやる気のみえなさにたいしては、何度となく指摘してきました。こんな酷いものをみせつけられるのは、いち藤子不二雄ファンとして耐え難い、というのが正直な気持ちでした。
とにかく現状あきらかなことは
・(おそらく視聴率の面での苦戦によって)根本的な改革を迫られている
・しかしそれを突破できるスタッフがいない
ということです。
声優の高齢化→総替え、というのも、実はそれほど問題ではなく、それよりも中途半端にしか視聴者をつかまえられなくなっているのが問題なんでしょうね。
本当に視聴率が悪ければ番組は終了します。これは民放という枠の中でやってる限りしかたがない。しかしなまじネームバリューがあり、見限られるほどまでは視聴率は低下していない、となると<テコ入れ>という選択肢がでてくるのは当然です。
なぜ<声優の高齢化→総替え>がそれほどの問題ではないかといえば、本当にテレビ朝日やシンエイ動画の両方に「このまま行きたい」という姿勢さえあれば、ある程度はひっくり返すことができる話だと思うからです。
ところが、おそらく今年に入ってから、それほど強烈な引きとめ工作のようなものはなくなったのではないかと。
つまりスタッフ間の間でも<高齢化による声優の交代=大幅なテコ入れのチャンス>と捉えだしたのではないでしょうか。
アニメ「ドラえもん」は、ここ数年のうちに何度かマイナーチェンジを試みています。総デジタル彩色はセルの入手困難など実質的な問題があるにしても、主題歌やエンディングテーマを、東京プリンや島谷ひとみ、ゆず、渡辺美里、アルフィー、そしてW(現注・ダブルユー。加護亜依と辻希美のユニット)などに歌わすというのは、ひたすら視聴率面に気を配った結果だと思うのです。
しかしそんなもんは所詮小手先のことであり、むしろ昔からのファンからの悪評を産む結果にしかならなかったはずです。たとえば藤子不二雄のファンサイトの掲示板にいけば、それらの歌手を起用したことへの批判であふれていましたし、アタシとしては、歌手うんぬんはともかく、楽曲のクオリティの低さ(ゆずと島谷ひとみはまぁまぁだったけど)、ドラえもんの世界観へのミスマッチぶりには閉口しました。
ほんらいなら、こういう時には質的向上を図っていくのが一番いいんです。もし質的向上を実行して、それでもダメな時には、スタッフ間でのあきらめもつきやすい。でも残念ながら、質をあげれるようなスタッフがいないのです。
別に貶すのではなく、これ以上藤子プロにも、シンエイ動画にも、芝山努にも期待しちゃいけないと思うし。藤子・F・不二雄がいての<藤子プロ>であり、<シンエイ動画>であり、<芝山努>だったと思うのです。いわば主役がいなくなって、だったら脇役だけでドラマが成立しないのといっしょです。
さてさて、アタシの意見をいいます。
テレビ朝日(とスポンサーサイド)が続けたいと思う限り、やらざるをえないでしょう。いくら昔からのファンに不評を買ったとしても、それは関係ない。変な話、おじさんはほっといてもメインターゲットである子供たちに完全に見捨てられない限り、つまり本当にダメになるまで続けるべきです。
ただし、昔からのファンとして注文をつけるなら、全部をかえてほしい。声優はもちろん、テーマソングも、キャラクターデザインも、なにもかも変えてほしい。なんでもいいから藤子F先生が生きていた頃にやっていた痕跡はすべて消してほしいんです。
でもね、それぐらいやってくれてもいいと思うんですよね、せめて。昔からのファンのおじさんやおばさんも今でこそメインターゲットではないですけど、かつてはそれこそアニメ「ドラえもん」を軌道に乗せた功労者なんだから。ねぇ。
痕跡って大仰だなぁ。ま、実際、水田わさび版は見事に痕跡がないですけどね。じゃあそれで本当に良かったかって言われると微妙ですが。 あ、あと、この時点ではわからなかったことですが、もしかしたら大山のぶ代に認知症の<気>があって、スタッフは勘付いてたのかもな、とは思う。しかし大山のぶ代ひとりを降ろすわけにもいかないし、だったらこれを期に、というも可能性はあるよね。 |
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