マリオとドンキーコングの宿命
FirstUPDATE2004.8.28
@Scribble #Scribble2004 #ゲーム #妄想 任天堂 マリオ ドンキーコング 宿命のライバル サンシャインボーイズ 単ページ

えと、「ゲーム批評」という雑誌があるんですけどね、非常に硬派な雑誌なんだけど
これがなかなかおもしろいんですよ。なにしろゲームをほとんどやらなくなったアタシでさえ楽しめるんですからたいしたもんです。

これの今月号で、ゲームキューブが北米で売れていないという特集をやってて。丹念に分析してあるんだけど、これはオドロキでした。なんとなく任天堂のマシンは日本よりもむしろ北米の方が強いってイメージがありましたから。
で、特集とは別に「マリオvs.ドンキーコング」のレビューが載ってたんですけど、完全に「サンシャインボーイズ」を彷彿とさせる内容でね。いやゲーム内容でなくマリオとドンキーコングの関係性が。(「サンシャインボーイズ」といっても、当たり前だけど、三谷幸喜とは関係ない。ニール・サイモンの方です)
いや、もしかしたら、マリオとドンキーコングの関係って、「サンシャインボーイズ」よりエンタツ・アチャコのそれに近いのかもしれない。

<ビデオゲーム機=舞台>
<家庭用コンシューマゲーム機=映画>
<携帯用コンシューマゲーム機=テレビ>

と置き換えれば、よりこの二組の類似性が透けてくるんですよね。
というわけで、「マリオ&コング」宿命の物語を。


1980年、任天堂から発売されたビデオゲーム「ドンキーコング」でドンキーコングとマリオはデビューする。主役はマリオでありながら、そのタイトルが示す通り、金看板はコングの方であり、あくまでマリオは精神的主役にすぎなかった。
この作品はスマッシュヒットとなり、すぐに続編「ドンキーコングJR」が製作される。これは主役の善悪の役回りを入れ替えたもので、これもヒット。この2作品でこのコンビの人気は決定的なものになる。

しかし会社の方針により、このコンビは解消、という方向付けをされる。いわゆる<バラ売り>というやつである。
会社の方針とはいえ、相方を失ったマリオは弟のルイージとコンビを組み「マリオブラザーズ」を、コングはスタンリーを相方に迎えて「ドンキーコング3」の製作にとりかかる。
ところがこの2作品の内、成功したのは「マリオブラザーズ」のみであった。「ドンキーコング3」は新しい相方であるスタンリー自体の地味さもさることながら、それ以上に作品的に酷評をうけ、これ以後コングは第一線の座から遠ざかることになる。

一方マリオは「テニス」の審判役などでコメディリリーフをこなした後、超大作「スーパーマリオブラザーズ」の主役に抜擢される。
はじめは社内で危惧されたという売れ行きは世界中で爆発的な大ヒットを記録し、これによりマリオは世界的なスターにまで上り詰める。
そうした中、コングは完全に忘れ去られた存在となっていた。主役はおろか、脇役での登場もなく、完全に「あの人(猿)は今」状態になっていた。

そんなコングに突然主演作の話が舞い込んだ。タイトルは「スーパードンキーコング」。かつての相棒であるマリオの出世作とのタイトルの類似は気になったものの、そんなことをいっている場合ではなかった。
「スーパードンキーコング」は「スーパーマリオブラザーズ」には及ばないものの、中程度のヒットになり、コングも再びスターの座に返り咲くことになる。
それでもマリオとコングの競演は実現しなかった。「スマッシュブラザーズ」のような、いわゆる<お祭り的>作品や、リメイク物での限定的な競演こそあったものの、ふたりが完全な新作でガチンコでぶつかり合う企画までは発展しなかった。

そしてついに2004年、マリオとコングはこれまた限定的な形ながらもコンビ復活をはたす。それが「マリオvs.ドンキーコング」なのだった・・・・。


・・・と、ここまで書いて気づいたのだけれど、むかーし「ファミ通」の「おとなのしくみ」で、「レッキングクルー」の敵役(名前忘れた)を主役にした話があったな。だいぶカブってる気がするけど、まあいいか。

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ちょっとだけ令和から補足。
自分でもよく書けてるな、とは思うんですが、これ、実は「致命的な間違い」があるんですよ。気づきましたか?
10年後(2014年8月)に書いた、その「致命的間違い」を記した文章も併せて載せておきます。
ま、↓は↓で今さらというか、Wii Uの販売不振の話なんかどうでもいいんだけど、そこの箇所もあえてそのまま転載します。

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お気づきでしょうか?ゲーム好きの方ならすぐ気づきますよね。
そうです。「ドンキーコング」と「スーパードンキーコング」のコングを同一人物(同一猿物)として扱ってしまっています。
いうまでもなく「スーパードンキーコング」以降のコングは初代コングの孫です。つかアタシも知らなかったんだけどさ。

そういやWii Uの販売が不振みたいですが、だったらもう「スーパーマリオVSスーパードンキーコング」でも作ればいいのに。3Dの鉄骨アクション、いや3D「風」でもいいから。
さきのコメディチームの話じゃないけど、バスター・キートンとかチャプリンがやりそうな、シーソー状になった鉄骨とか、風に煽られたりとか、そういうパントマイム風のアクションをマリオとコングがやったら面白そうなんだけどな。

やってよ任天堂。いや宮本さん。そうなりゃWii U買うからさ。

最近このネタを追記したと思い込んでたけど、これ書いたの、9年前(2023年現在)なのか。いやぁ、時間の経つのは早いもんですなぁ!
そりゃそうだよ、だってWiiUとか書いてるし。




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