オリンピック代表の藤本敦士選出の意味
FirstUPDATE2004.6.25
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報道ステーションでえらく栗山が藤本を褒めてましたけど、一般的には藤本選出には異論が多いですね。藤本だけでなく安藤も。

「なんで阪神が藤本と安藤なんだ!井川と今岡を出さないのは卑怯だ!」

えー、卑怯ですかね。ま、少なくとも阪神だけが五輪期間中に戦力を保てるわけではないと思いますよ。
ご存知のように、阪神の場合もうひとりジェフ・ウイリアムスも抜けるのです。つまり安藤・ジェフというセットアッパーとストッパーがいなくなるのですよ。こんなチームは阪神だけでしょ。たしかにふたりとも本調子ではないものの、ふたりの代役などそう簡単にみつかるわけもない。しかももうひとりのセットアッパー、リガンが怪我で戦線を離脱してしまった。まぁこれは他のチームには関係のない内輪の事情ですが、安藤・ジェフの依存度がより高くなったのは事実です。

もし岡田に権利があるとするのなら、絶対井川もしくは福原を選んでいたはずですよ。中3日でローテーションをまわしていた時代ならともかく、今ならせいぜい4~5回先発を飛ばすだけでいいんですから。この完投投手がでないご時世、どれだけ後ろのピッチャーがいなくなるのが不安か!
で、もうひとり藤本ですけど、藤本にはグラウンド上だけでなく、もうひとつの役割が期待されていると思うのですよ。年齢をみていってもらえればわかると思いますけど、野手では藤本が最年少なんですよね。ここがポイント、というか、だからこそ今岡ではなく藤本が選ばれたんじゃないかと思えるほどです。

今回選出されたメンバーは、まぁ多少の差異こそあれ、みんな一国一城の主なわけですよ。当然アクも強い。いや一流プレーヤーなんだからアクが強くて当然です。でもそれじゃまとまりに欠くと思うのです。予選の時より期間も環境もベラボウに強烈なわけです。いくら宮本がしっかりしていてもやはりしんどい。そこで求められるのが<クラウン>の役回りなんですね。
クラウン。つまりピエロですね。環境が苛酷になればなるほど選手の心境はトゲトゲしたものになっていく。しかしそこに<イジメラレ役>というか<イジラレキャラ>がいるだけで、かなりの選手が和むことができると思うのです。藤本もダテに金本にイジり倒されてたわけじゃないですよ。ちゃんと一流プレーヤーとの関係を心得ている。しかもそれをやりつつグラウンドで結果をだすことのできる稀有な選手ですよ。

まぁそこまで考えてあの三人が選出したかどうか疑問ですが、この人選は意外といいと思いますね、アタシは。

結果としては藤本もオリンピック出ておいて良かったな。メダリストだもんな。唯一鳥谷に勝ったところになったもんな。




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