名捕手=名監督、という仮説
FirstUPDATE2004.3.9
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長嶋さんも<超人的>な回復をみせているようで、とりあえずよかった。しかし<超人的>てなんだよ。

さて、アタシの友人は福岡でカメラマンをやっておるんですけど、去年(現注・2003年)の年末に某西武若手選手の結婚披露宴に撮影に行った時、伊東新監督も列席していたらしいんです。
でね、友人いわく、もうすっごいコワイ空気を出していたらしいんですよ伊東監督が。いや伊東がコワイ空気を出しているのはテレビをみても十分わかるくらいだから、生でみるとさぞ凄いモンだったんだろうなと。(現注・にしても、何も披露宴でコワイ空気を出すこともないだろうに)

アタシが一番注目している新監督、それは岡田でも堀内でも俺流でもなく、伊東なんですよ。それはね、アタシが常々考えていた
「名捕手=名監督」の仮説が成り立つかがかかっているからなんです。
この仮説でまず名前がでてくるのが、野村克也と森祇晶でしょう。しかしこの人たちについて正直よくわからないんです。

森はアタシがプロ野球を観始めた時点ですでに現役を引退していたし、野村はかろうじて現役時代を知っていますが(なにしろ生まれて初めてプロ野球を観に行ったのが野村が通算5000塁打を打った日)、選手としては黄昏時だった上に、この時点ですでに監督でもあったわけで(しかもリーグ優勝経験済み)
つまり「名捕手から名監督へ」という過程はみていないのです。

これフシギなんですけど、アタシが慣れ親しんだキャッチャーってほとんど監督になっていないんですよ。せいぜい田淵・大矢・梨田・達川くらいじゃないですかね。
田淵はまぁどう考えても名捕手ではなかったし、梨田も<強肩・強打>ではあっても名捕手というイメージはない。大矢は十分名捕手の部類に入ると思います。でも監督としては結果が出る前に辞めてしまったからよくわからないまま。

問題は達川なんですよ。アタシは現役当時、この人は名捕手の部類に入る人だと思っていたんです。
達川のリードって徹底しているというイメージがあって、北別府なら内角のシュートとアウトローのスライダーを徹底的に投げさせる。相手チームのバッターがどう思っていたかはわからないけど、相手チームの支持者からすればこれほどイヤなリードはなかったですね。
一番凄かったのは、なんといっても津田の時。もうずっと中腰なんですよ達川が。しかもスピードボールしか投げさせない。ふつうなら多少緩急を使おうとするんだろうけど全然しない。もちろんそれだけ津田のタマを信じていたからできたリードなんだろうけどね。

広島の監督に達川がなった時、正直楽しみだったんですよ。いったいどれだけ相手がイヤがる采配をするんだろうなって。
ところがもうビックリ采配の連続で。なんじゃこりゃとしかいいようのない采配。奇策といえば聞こえはいいけど、あれは奇策以前ですよ。
奇策というのはハイリスク・ハイリターンであるべきですよね。でも達川の采配はハイリスク・ローリターンにしかみえなかった。もちろん素人のアタシなんかに<采配の真理>がわからなくても全然オッケーなんですけど、成功したのをほとんどみたことがないというのは、やっぱり、つまりそれは、ま、そういうことだったんでしょうね。

でもまだあきらめてないんです。「名捕手=名監督」という仮説を。達川の場合は、あれは名捕手じゃなかったということにして自分を納得させているんです。
だけれども伊東にはそんな「名捕手じゃなかったということにして」なんてできない。伊東が名捕手じゃなかったら金輪際名捕手なんて存在しないことになる。

楽しみですよ。どんな采配をするか。まぁ育成に関しては運もあるのでなんともいえませんが、作戦面だけは「おっ!」というものをみせてほしいですね。

伊東勤の監督としての評価は非常に難しい。たしかに優勝にも導いたし、その後ロッテでも監督をやったし、あと中日でもヘッドコーチかなんかやってたっけ。
散々言われたのは「伊東が監督(ヘッド)だととにかく打てないチームになる」ってことで、何か理由があるんだろうか。ま、「おかしいのはお前の打率だよ」という名言を残した(本当に伊東が言ったんじゃないよ。ただのコピペ)けど、名監督ではなく名言とはね。




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